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遥か彼方の並行世界2《深夜勤務マン5・暫定》
「厄介な状況だな……いつもこんなばっかりだぜ……」
溜息を吐きつつ肩落とすユーリ。こう言った状況は初めてでもないし、なった以上はやるしかないのだからそれは良い。それは良いが、こうも連続すると疲れはする。本当に若干気落ちしている程度だが。
『――』
彼の様子をゼ・ハはただ静かに観察していた――いや、見守るのではなくそれが観察行為である以上、純粋な味方としての見方は出来ないが。
ユーリもその研究者にも似た好奇心に満ちた視線に気付きつつも、唯一の協力者を無下にするのも不味い。