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遥かゼ・ハの彼方に辿り着く4《深夜勤務マン2・暫定》
『ああ、すみません。お客様へのおもてなしがまだでした』
散々ユーリの身体をまさぐ――触診してからゼ・ハは彼へマグカップを渡した。
「――な……んだこれ?」
反射的に受け取って中身を見てから目をむくユーリ。カップの中にあるのは宇宙だ。銀河をそのまま液状にして注いだ、みたいな。少なくとも飲み物として渡される類のものではない。
『コーヒーですが?』
「こんなコーヒーがあって堪るか!」
平然とコーヒーだとのたまうゼ・ハに思わずつっこむ。