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あらゆる世界の10《深夜勤務マン4・暫定》
幸運だったのは自我を得た“生命神秘の気”に限ってはユーリに対して好意的/協力的であったこと。この一点に尽きる。
ただ、自我を確立した時点で彼/彼女には選ぶ権利が与えられたのも事実。即ちユーリを見限る権利が――――まぁ、今の所その可能性は低いように見えるが。
兎にも角、ユーリは新たな切り札を得つつある。本人が認識しないまま。
しかし、未だ窮地は続く。彼の“生命神秘の気”が自我を確立した以上、それはもう“生命神秘の気”として認識されない。
これで明確になった。超高濃度の“生命神秘の気”が――敵を認識した。