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あらゆる世界の5《眠眠マン・暫定》
ユーリは“生命神秘の気”の本質に触れた気がした。どの世界にも最初にそれだけがあって、そこから全てが創られたのだ、と。
いや、正確にはそれぞれの元があって、それを急成長させる役割が“生命神秘の気”なのだ。
つまり、世界と言う名の箱庭を最初の段階まで持っていく最低保証……。
“生命神秘の気”の役割とはつまるところそれに尽きる。
だとすれば……それを扱えるユーリの様な存在はなんなのか?
濃霧の様に視界を埋める虹色の奥を睨んでも見えてくる訳もなかった。