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あらゆる世界の3《深夜勤務マン・暫定》
――ユーリはかつてない窮地に立たされていた。
まさか、漫画やアニメなどでよくある『自分の持つ力に取り込まれ/呑まれそうになる』を経験する事になろうとは……と。彼は何処か俯瞰視点で自分の状況を認識していた。
“箱”から漏れ出した超高濃度の“生命神秘の気”は、ユーリが普段使うモノとは違うらしい。
強さだけで言えばあちらの方が圧倒的に強いのだが、彼が使う方は免疫機能の如く外敵から身を守る為に防御を固めている。これがかなり強固らしく、あちら側の生命体に対する強制的な進化に抗っていた。