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我は箱、名前は(以下略)《深夜勤務マン3・暫定》
最初からソレに意識があったかは定かではない。
ただ、ずっと待っていた事は確かだ。この世の“理”の一つとして“定義”され、そうあれかしと求められた要素……。
いつか、何者かが自分を見つけ出す事を待っていた。ずっと。
何故なら、ソレは“箱”。秘められた力は絶大だが、それを自分(と言って良いかは解らないが)の為に使う事は出来ないのだ。意識……“自我”は得た。己がどんな存在かも大体は解っている。
だがやはり自立行動だけは出来ない。




