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“生命神秘の起源箱(仮称)”・《読書マン3・暫定》
「結局何なんだこの箱は……?」
今や半透明、“生命神秘の気”で手を覆えば触れるようにもなったソレを持ち上げて眺めつつ、ユーリは頭を悩ませていた。時間の流れが違う事は肌身で感じていたし、たっぷりと寝て心身ともに万全な状態。
――となれば、此処はじっくりと考える場面だと割り切ったのだ。
そうして、彼が起床してより五時間が経過したのだが……。
「あー……此処を……こう、か?」
ユーリは普段は七色の光を放つ“生命神秘の気”を一色に絞り、箱へと流していた。
箱は立体パズルの様なものらしく、対応した“生命神秘の気”の“色”を流すことで徐々に実体を持つ事が解った。




