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観測領域よりbyゼ・ハ5《昼夜逆転マン・暫定》
『これは……困りましたね』
ユーリ・ヒロセが手に入れようとしているソレを見て、滅多に表情を変化させることのないゼ・ハが眉を八の字にしていた。見る者が見れば、それが彼女の最大の困惑顔だと知れたことだろう。
全世界/全宇宙の観測者と言う肩書を持つ彼女が、気付いて困るほどのモノ……。
『――“進化ノ起源箱”……』
ぼそり、と呟く。何処かにきっとあるハズだと言われていたモノ。
けれど探そうにもそのあてもなく。手に入れる手段など無いに等しい。彼女の呟きも、恐らくはそうだ、と言うモノでしかない。
