3823/3919
けいしょう《深夜勤務マン2・暫定》
本来であればそれは“継承”されるものではない。
あるとすれば長い時間をかけて伝承となった場合だけ。
ユーリと彼女の関係は一時――極短い時の流れ……その例には当てはまらない。
だがしかし、彼女の死によって齎されるハズだった災厄は訪れることはなかった。彼らが住む並行世界の地球においては有り得ない事態……。
破壊されれば甚大な被害が出ると解っているからこそ、転じて大いなる加護を秘めている事になるのだ。
少なくとも、ユーリ達の世界はそうして回っていたのだから。