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てーま《深夜勤務マン・暫定》
“象徴”には“テーマ”がある。即ち“司るモノ”が。
しかしそれは決して表には出ないものである。いや、表面上に滲み出ているかも知れないが明言されるようなものではない。何故なら……彼女に関しては自覚していなかったからだ。
ユーリに名前すら忘れられた彼女……。自分が特別だと、何かが違うと解ってはいても、核心的な部分は知らなかった。
ただ、自分が早死にする事と、周囲を巻き込んで大変な被害を齎す……と。
それだけは解っていた――後者に関しては何故かそうはならなかったけれど。