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おこせ《深夜勤務マン4・暫定》
奇跡は起こらない――ならば、起こせる存在になれば良いのではないか?
そんな事が脳裏に過って……鼻で笑う。
「――馬鹿らしい」
嘲る様に言いながらも、不可能だとは思わなかった。何故ならユーリには“生命神秘の気”がある。
これは生命の進化させる可能性、その為のエネルギーだ。あらゆる方向性なんて無視して、理想形へと辿り着く為の直接ルート……。
目指せば不可能ではない。奇跡を起こせる都合の良い存在……英雄なり、救世主なり、或いは――神だとか。