3738/3968
目覚めて君は走り出す《早出深夜勤務マン・暫定》
――異界シミズ流。
自らの持つ技術と能力を掛け合わせて生み出したそれをユーリはそう名付けた。
「――槍が要るな」
一通りの技を試した後、ベッドに腰掛けつつ彼は呟く。自らの武力の本格的な強化となると、武器をこしらえる事は必須。それも生半可な出来のモノではダメだ。
自分に釣り合わない――と言うと、驕りの様に聞こえるが彼の場合は決してそうではない。
実際、異界シミズ流の技に耐え切れる業物を用意しなければ実戦では使い物にならないだろう。




