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幾度目かも知らない目覚め5《ハイパー爆睡マン・暫定》
基本的に意識の問題であると思う。
マコト・アサノはなんやかんや言いつつも、実家の椿光陰流に毒されている。
幼い頃からの稽古によって、一人の少女であると同時に武人である意識を植え付けられている。
ユーリは違う。シミズ流の気質もあるが、武術は単なる手段であり道具。
身も蓋もない言い方をすると“ガチ勢”と“カジュアル勢”の様な区分けだ。
だからこそ、ユーリはあまり自分の能力とシミズ流を掛け合わせるという発想がない。
あくまで身体強化によってシミズ流の技を繰り出す程度。能力と技の組み合わせで“新たなシミズ流”――“オリジナル技”を作るなど考えもしない。




