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幾度目かも知らない目覚め3《早出深夜勤務マン5・暫定》
シミズ流槍術を繰り出しながらユーリは思う。様々なこと。
師匠とのやりとり。この世界に来て戦った相手のこと。
戦う、と言うのはこの世――人が生きる上で最も野蛮なコミュニケーションだ。
ユーリは人と争う事が基本的には好きではない。これは間違いなく彼の本心だ。
けれども逆に必要だと思った争いはむしろ自分から仕掛けるタイプでもある。
加えて、この世界に来てからは頻繁に争いごとに巻き込まれる為に“生命神秘の気”でその辺りを麻痺させているのも、そうは見えない要因だろう。




