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遠い背中、いつか追い越していく背中2《お出掛けマン・暫定》
これはユーリの我儘――傲慢なのだろうけども。
憧れは、自分が憧れるべき身近な大人には最後までカッコよく居てほしい。
子が大人になったから。弟子に教える事はすべて教えたから。
――それで終わりだと思わないのでほしいのだ。
親が死ぬまで、いや死んだ後だって親子の関係は消えない。
弟子に技術を教え尽くしたとて、そこで終わりではない。
ユーリは今も父の背中を見ている。
ユーリは今も師の姿を観察している。
身勝手だとは自覚しているのだ彼も。それでも尚、身近にいる大人には大人として最後まで尊敬に値する人間で居て欲しい。




