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修練の記憶3《深夜勤務マン2・暫定》
『おめぇは本当にバカだなぁ……』
ある日の事。ユーリがシミズ流死技“死返し”で師匠と相打ちになった時、彼は何とも言えない表情で呟いた。弟子の成長を喜ぶ心はろくでなしの彼にだってある。けれども、こうして相打ちになった結果……使った技が自分が死ぬ代わりに相手も必ず殺すカウンター技“死返し”とは……。
師匠の内心が複雑になるのも当然の事だった。
彼からしたらユーリを弟子にしているのは暇つぶしだ。本当に、ただの。
言い繕っても才能なんてお世辞にもない――ないが、そこそこに反復練習して身に着けた技の類は一級品とは言えずとも冴え、鋭くなっている。




