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緊急治療開始!《超爆睡マン・暫定》
『えーとですね。これはですね、“龍の力”の暴走みたいなものだと思うんですよ!』
ユーリを結界ですっぽりと隔離しつつ、アンネータンは彼を心配して集まった面々に説明し始める。
これは根本的な話になるのだが……。
“天性の祝福”にしろ“龍の力”にしろ、それは何を“対価”にしてるか解らないという事だ。
一応、この世界には“魔力”や“魔法”と言う概念はある――が、“天性の祝福”が圧倒的に便利過ぎて、人々に根付いている為に超マイナーな技術と言うカテゴリである。
“魔法”は“魔力”を消費して利用する。これは体力の様に使い過ぎれば限界がきて倒れる。
だが、“天性の祝福”や“龍の力”はその目安がない。“対価”に何かを使用しているという感覚がないのだ。




