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理解し、淀みは濁りを増す3《早出深夜勤務マン2・暫定》
存外、龍は拗らせるタイプの生物である。
まぁ、龍とは言っても彼らも遥か遠い昔、“天性の祝福”を得て変質する前は人間だったハズ(今はもう種族として固定されてしまっているが)で、知性と知能がある以上はそれも仕方のない事かも知れなかったが。
ここに来て水龍王の娘は拗らせた。しかも、少々……と言う言葉では片づけられない程に厄介な方向へ。
彼女は憎しみを理解した。“推し”であるローラやサキのように。
理屈じゃなく、気に入らない。生涯をかけて打倒すべき宿命じみたナニカ。




