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水龍王の娘の不運《お出掛けマン・暫定》
『――ちょっと協力してやろう』
ユーリに怯えて完璧な自己保身態勢に振り切ったアルルウェロメノレーカは、二人の戦いについてきていた。と言うのも、ユーリの影に文字通り“潜んでいた”のだが。
いくらユーリにビビり散らかしているとは言え、まだ闇の力を使いこなせていない彼に本家本元の闇龍王の娘が痕跡と気配を隠蔽できない訳がない。
そしてそれは割と自分以外を下に見ている水龍王の娘も同じこと。
何となく嫌な予感を感じたアルルウェロメノレーカがユーリを助太刀すべくその影に潜んでいた――それが経緯。




