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マジ切れする時って何故か関西弁出る4《爆睡マン2・暫定》
自分がばら撒いた濃霧の中、獲物が追い詰められる様子を見て彼女は嗤っていた。
ちょっとちょっかいをかけるだけだったが、思いのほか獲物が優秀だった。嗜虐性を刺激されたとでも言おうか。
感が良く、活きが良く、元気に逃げ回る獲物を狩人――いや、捕食者は好むものだ。
水龍王の娘はユーリに期待などしていなかった。彼女の好みからは外れていたから。
彼には濁りがない。いや、ない訳ないのだが、少なくとも彼はもう自分の嫌な部分とも折り合いがついていて、そこに振り分けるべき悩みがない。




