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冷たく澄んだ淀み3《早出深夜勤務マン・暫定》
寝違えたのか首が痛い……。
結果から言えば、目的地までは辿り着けなかった。
ハレィピナが潜伏しているのと逆方向の森……の途中。
隊商などが野営地として使うちょっとしたスペース。パーキングエリアみたいなものだ……と言っても、空き地の様なスペースになっているだけで他には何もないのだが。
(何も見えねぇ……)
そこへ辿り着いた瞬間、濃霧がユーリを包んだのだ。
これには思わず反射的に足を止めてしまう。
「――チィッ⁉」
『しまった!』と思うと同時に舌打ち。




