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アナタの隣にいる事が15《早出深夜勤務マン4・暫定》
ジンラーイカは観察していた。ユーリ・ヒロセと言う男を。
――傍から見るとニヤニヤした顔で周囲をうろついているから不審者にしか見えなかったし、実際、何度か捕まりかけて『何で⁉』と騒ぐところをユーリに救出されてもいた。
『ストーカーだけど害はないんで(今のところ)……』と警邏中の警備団に説明していたが、彼女も警備の者も『ストーカー?』と首を傾げるだけだ。
(なるほど、未知の言語……或いは失われた、か)
この世に召喚勇者が現れたのはもう遥か昔。




