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アナタの隣にいる事が13《早出深夜勤務マン2・暫定》
「――――ッ!」
一心不乱に肘を、膝を振るう。仮想敵に向けて。
マコトの心はぐちゃぐちゃになっていた。その心境を反映するように動きは鈍く、危うい。
ユーリを相手にしている瞬間はまだ闘志が湧くのだが、一人になるとダメだった。
恋人であるサキの事を考えてしまう。本格的に彼女達の間柄は拗れてしまった。サキの抱えるユーリへの恨み辛みはもう彼女ですら制御できず、マコトの制止の言葉を聞きやしない。
何度もそんな事が続けばどんなものより強固なハズの絆にもヒビが入ってしまう。




