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アナタの隣にいる事が《早出深夜勤務マン4・暫定》
ヨーハ・ヨーハはユーリ・ヒロセの隣に居る時、無性に喜びを表現したくなる。
例えるならば、飼い主大好きワンちゃんみたいな。尻尾ブンブン振って『遊んで! 遊んで!!』と主張するような。
消された彼との思い出は未だに全て戻ってきている訳ではない。しかし、彼女の感情は確かに強く育っていた。日に日にそれは力強くなっていく。
ふと隣を歩くユーリの腕に抱きつき彼を見上げるヨーハ。
少しも動揺した様子もなく、ただ前を向く彼。いや、ヨーハに合わせて少し歩調を合わせた、か。
意外にも、彼は周囲を見ていないようで、細かい所を見て、気を使っている節がある。




