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ある日の休日をユーリと7《体調不良3・暫定》
「オラオラオラァァァァァッ!」
――少年漫画のヤンキーよろしく、気合の入った雄たけびを上げながら剣を振るのはフェルタ。
繰り出す連撃のその一振り一振りは、誇張されたり超人設定を加えられた漫画の人物以上に怪物じみた必殺のものだ。
何せ一つ一つが、一般人が喰らってしまえばトラック転生――なんて冗談じゃシャレにならない状態になることをユーリは知っている。だから…………。
「――うおぉぉぉぉぉッ⁉ ふざけんなぁー、殺す気か⁉」
彼は全力で避ける。その滑稽さたるやまるでギャグ漫画の主人公だが、本人は必死であった。




