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止マラズノ進化5《深夜勤務マン・暫定》
徐々に縮小していった球はやがて針の穴の様に小さくなっていき。
「――――」
ぱん、と。両掌を叩く様に閉じて……完全に消えた。暴発の心配は勿論なし。
『ふぅぅ……』、思わず安堵の息が漏れるのも仕方ない。光と闇の混合物なんて限りなくヤバイ類のものでしかない。
暴発すれば“対消滅“の余波で付近一帯が吹き飛んでいてもおかしくないレベルだった。
――と言うのをユーリが知るのはもう少し先の話。
息を殺すように訓練に精を出して居た彼は、気配も限りなく消えていた。
こういう所だけ闇の力を無意識に使ってしまえているのが、彼らしいといえよう。




