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ようやく交わるいつかの時間3《深夜勤務マン2・暫定》
先に動いたのはカズラクロウスだった。
大の字で寝そべるユーリの右腕を枕にして、猫のように丸まる。
『――カズラ⁉』
焦ったような声を上げるテテファグレーン。彼女の突然な距離感がバグった行動に驚いているようだった。彼女たちはユーリに何かを感じているが、記憶を取り戻したわけではない。
理由も解らぬもどかしさにやきもきしていたのは自分も彼女も同じだろうが、だからと言っていきなり大胆が過ぎるだろう。
『…………』
何か小言を言ってるらしいテテファグレーンは無視してカズラクロウスはその場所を堪能することにした。




