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アルルウェロメノレーカの平穏への道4《深夜勤務マン5・暫定》
アルルウェロメノレーカはユーリの攻撃によって屋上から追い出された後、校舎裏でひっそり体育座りして息を殺していた。
『…………おうち帰りたい』
『ぐすっ』と、鼻をすする。どうやら少し幼児退行が入っている様である。
彼女は龍族の典型的とも言える種族の優秀さを鼻にかける傲慢さを持つ。――が、裏を返せばそれが通用しないと脆いと言う事でもある。
自分は天才だと思っていた。でも天才は何も彼女一人だけではない。天才が百人も集まれば、その中でも優劣と言うのは生まれてくるものだ。




