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後始末が壮大すぎる2《深夜勤務マン5・暫定》
ぐわん、ぐわん、ぐわん……。
「――っ!?」
まるで二日酔い、或いは酷い乗り物酔いの様な感覚にユーリは思考の海から戻ってこざるを得なかった。
――否、それは彼自身が感じているのものではなく、空間そのものに起きている現象であった。
「戻ろうと、してる……んだよな?」
口に出して不安が漏れでる。此処に居るのはユーリの意志ではないし、行き方も帰り方も解らない。
個人による空間転移なんて少なくとも彼は試したことがない。やろうと思えば出来るのだろうが……最悪、そうするしかないとも考えていた。




