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それは“象徴”なんて呼ばれてた4《深夜勤務マン・暫定》
ユーリ・ヒロセは廣瀬悠理との関連性以上に、出身地で“象徴”と関わり生き残った事が彼の“特異性”を際立たせていると言えた。
廣瀬悠理は元の世界では普通の人間だった。“生命神秘の気”を扱えると言う“素質”を持っていたとは言え、そのまま見いだされる事無く、普通に生きて一生を終えるパターンもなくはなかった。
けれどユーリ・ヒロセは違うのだ。“象徴”の死を間近で迎え、その影響を全く受けていない。その時点で彼はもう普通ではなくなってしまった。




