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極端な望みの果て《お出掛けマン・暫定》
評価ありがとうございます。
「――嘘、この中に人が?」
意外……でもないのだろう。ユーリから事の詳細を聴いたフェナンが顔を青褪めさせていた。ショックの余りによろける身体をイルドゥニーカが何も言わずフォローした。
「救出は?」
「出来る――とは思うが、この状態から解放して良いのかも解らねぇからな」
「何とも悪辣な……」
フェルタ、ユーリ、ハレィピナの三人が議論を交わす。その表情は普段よりも固く、真剣みを帯びていた。特にユーリのそれは熱く、ビリビリとした威圧を伴って、左右に並ぶ二人にも伝播してしまう程に。




