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通路を抜けて4《遅番マン4・暫定》
「――ウッソだろ?」
「何やら大仰なものが見えるのですが……」
「現実逃避するなお前等。良いじゃないか、斬りごたえがありそうだ」
フェルタに呼ばれてユーリとハレィピナが向かった先は神殿の一区画。明らかにこの先には重要な場所がありますよー、と言わんばかりに通路を守る巨大な氷――の龍だった。
それは氷の騎士達以上に精巧な造りで、挙動も滑らかなものだった。
かなり遠目から柱に隠れながらだと言うのに、氷の龍はユーリ達を敵として認知し、警戒の色を示している。




