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突入、教会神殿2《影地2・暫定》
「はーい、終わりー、ましたよー?」
「威力はともかく範囲コントロールは流石に精密だな」
凍り付いた教会の扉を斬る気満々だったフェルタよりも先にイルドゥニーカの行動の方が早かった。
彼女の“祝福”は触れたモノを崩壊させて砂にしてしまう。教会の扉は物の見事にぱっくりと口を開けており、扉もそれを覆っていた氷も足元に砂となって広がっているだけだ。
ユーリはその精密なコントロールに改めて舌を巻かざるを得なかった。多少は扉の大きさを超えて砂になってはいても、触れた瞬間から加速度的に始まる崩壊を的確なタイミングで止める事はどう考えても難しい様に思えたからだ。




