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事態の始まり4《お出掛けマン・暫定》
それは持て余した心の闇。純粋な怒りは燻り続けた所為で変わってしまった。
それは冷たい炎。全てを凍てつかせる為にしか振るう事を許されない狂気。
それは復讐を誓う者。いつ報われるとも知れない茨の道を行く愚者。
それはいつもでも心は無垢のままの少女。だからこそ、業火に身を焦がされても平然としてしまう。
それは戯れのハズだった。少なくともシナリオをも無ければオチもない話で終わるハズだった。
しかし、そうはならなかった。舞台を造り上げた存在が、役者の存在を軽んじたが故に。




