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事態の始まり2《遅番マン4・暫定》
『そんなに怒らなくても良いではないか!』
後に首謀者は同族達に四方八方から責められて子供の様な態度をとったと言う。
元々、彼等は人間とは価値観も感覚も異なる――まぁ最も、人間と共存している個体も居るし、人間達と同じように一族で国を興した者も居る。
解り合えない訳ではない。しかし、歩み寄る意志を怠れば、理解する為の努力を行わなければ、永遠に近付ける訳もない。
首謀者は本当に戯れで今回の事件を引き起こしたのだ。それが彼等の感覚では顔を顰められても、小言で済むレベルの事であると、人間も変わらんだろうと、そう錯覚して。




