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ここまで来たらお約束・VSカーナリーニャ2《遅番マン2・暫定》
――戦闘が終わった後に彼女等はこう語った。
「皆様がー、楽しそうでしたのでー、止めませんでしたー」
イルドゥニーカはニコニコと笑顔。実際、彼女は攻撃に加わらなかったので罪はない。故意に止めなかった事を認めた為、カーニャからは恨めし気な目で見られていたが。
「こっちは見事引っかかって、カーナリーニャが引っかからないとかあるか?」
「うんうん、今回ばかりは姉者が正しいね」
フェルタとフェナンの姉妹も良い笑顔だった。『だから私たちは悪くない』――全く反省の色は見えなかった。
「その……カーナリーニャ様なら、深い傀儡状態にあるのではないかと思いまして……」
ハレィピナは視線を泳がせながら、言いづらそうに言った。ここにルシアンが居れば、『カーナリーニャは単純だから、あっさり操り人形になってもおかしくないですわ』とズバッと言っていただろう。要は『単純だから完全な操り状態に屈していても不思議じゃない』と、思われた訳だ。不憫である。




