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これぞ有効活用4《遅番マン4・暫定》
「――」
自分に向けて降ってくる虹色の繭を見て、操れているハズのハレィピナが心なしか嫌そうな顔をした。
これは常日頃から慎重さを心掛ける彼女の警戒心故だ。決して、虹色に輝く大きな繭に生理的嫌悪感を催したからではない、決して。
巨人の如き岩石腕、それに握られた長大な槍。喰らってしまえば流石にひとたまりもないとなれば、彼女はやや大げさに、確実な回避行動でもって距離を空ける事を選択する。
――それがヨウラに読まれている事を加味していても尚、である。




