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当然、二回戦目・VSフェルタ5《遅番マン4・暫定》
――いつか、子供の頃に見たアニメみたいだ。
もうお互いに余力は残ってなくて。繊細な動きも、一太刀で断ち切る様な剛剣も放てやしない。
それでも勝利への執念か、負けてなるものかと言う意地からか、ユーリとフェルタはボロボロになって、精彩を欠いた動きでも疲れた身体でも出せるだけの力をありったけ拳に、剣に込めて振るう。
「――!」
「――ゴフッ」
ユーリの一撃がフェルタの肋骨を砕き。
「――ッ!!」
「――ガッ」
フェルタが普段は使わない護身用のナイフを抜いて、ユーリの肩に突き立てる。




