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Round2・VSフェナン《げーむ・暫定》
「――ァァァァァアアアアアッ!!」
ユーリの破れかぶれの特攻は見事に成功し、フェナンは大きく吹っ飛ばれて倒れた――ハズだった。
――勝ったか? しかし、その淡い期待は響き渡る獣の如き咆哮によって掻き消される。
フェナンらしくない――と、ユーリは思う。いや、知り合ってそう長くはないけども。
これがフェルタだったら似合ってると思った。けど、妹の方はそんな柄じゃないだろうと。
「――ォォォォォッ!!」
「ッ!?」
特攻によるぶちかましで砕けた装甲をボロボロと落としながら立ち上がったユーリの眼前に、もう彼女は居た。




