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次なる悪夢・VSフェナン《お出掛けマン・暫定》
「あらー、どうしましょー?」
ユーリが膝枕の誘惑を断ち切って起き上がった時、『どうした? 足が痺れたのか?』と思ってイルドゥニーカに手を差し出すと、その手を取って普通に立ち上がった彼女が平然と言った。
「フェナン様がー、あちらにー」
「「えっ?」」
いつもの呑気な様子で言われて、ヨウラと共に慌てて振り返ったユーリ。
「――――」
確かに、居た。一歩一歩、踏みしめる度に、花が細切れになって落ちて行くのはどういった原理によるものだろう。少なくとも彼女が歩いてきた箇所は見るも無残な状態へ成り果てている。




