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その頃のあの人・ノルキアーレ《読書マン・暫定》
――ユーリ達がフェリル姉妹の捜索を開始した頃。
当の本人であり、姉妹の妹の方であるノルキアーレはと言うと――。
「あら、うっかり。私が居ながら姉さんをみすみす地面へ呑み込ませてしまうなんて」
ニコニコと一人、そんな事を言っていた。手にはカーニャがいつもツインテールを結ぶ際の髪留めが。手裏剣の様な形をしたそれには刃物が仕込んであり、緊急時には素早く取り外して投擲するのであるが……ノルキアーレが持っていると言う事は彼女の発言も合わせれば――想像に難くない。




