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ありきたりな兵死《遅番マン2・暫定》
「おう、遅かったなお前ら!!」
「遊びすぎだよ姉者」
ちぎっては投げ、ちぎっては投げ。例え異世界であったとて、一生に何度もお目にかかる事はない光景がそこにある。時に技巧によって斬り飛ばされ、時に力任せに叩き伏せ、砕かれる骨の兵士。既に死んでいる――と言うか、そこには仮初でも命なんてモノはないのだろう。
あれらはただの道具に過ぎないのだ。そう思わなければ、でなければ……あまりにも不憫である。
何故って、何かしらの役目を果たす為に造られたのに、成す術もなく散らされていくのだから。




