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ホラーなイベント?5《深夜勤務マン5・暫定》
「よ、よし、これから街のカフェにでも行くか?」
苦し紛れの発言であった。何とも言い訳染みた発案であったものの、食いつく者は居る。
「……二人でですか?」
「ああ、勿論。……あー、四姫の何人かに声をかけるか?」
「いえ、むしろ察知される前に行きましょう。さぁ、行きましょう」
言うが早いか、と言うか、伸ばしてきたノルキアーレの手よりも先に見えない何かがしゅるり、と。ユーリの手首を掴んだそれは誘導するようにして彼女の手へ。そして、導き終えるとがっちりと固定した。
「ぬえっ」
瞬間接着剤でも使ったみたいにピッタリ、ギッチリ、ガッチリと。




