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夏休み最後のイベント?5《爆睡マン2・暫定》
――ノーレとノルキアーレ。
ユーリは二人をそう分けて考えていた。勿論、顔が同じでも性格は違うし、それぞれがちゃんと実在していたのだからそう考えるのは何もおかしくはない。
しかし、いつからか、ユーリはノルキアーレをノーレと呼ぶようになっていた。まぁ、世界が書き換えられる以前、ノーレ・フェリルとして留学してきた彼女を覚えているし、そう呼んでいたのだから抵抗はなかった。
――だが、保護した方の“ノーレ”の事を思えば、成り行きとは言え、ノルキアーレを屋敷にあげる事なんてしなかったハズだ。
今すぐにも彼女の安否……存在を確かめに行きたい所ではあるが――動けない。
この不可思議な現象はまた“神様”か“世界そのもの”に関わるものだと推測、邪推してしまうと慎重に動かざるをえない状況になってしまった。




