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仲間を増やせ・悪巧み版!4《深夜勤務マン3・暫定》
『……ジェミカに渡りを付けろ……ですか』
「――難しいか?」
『難しいかどうかで言えば、物理的に、としか』
フードに隠れた顔から困惑と逡巡が伝わり、困ったように頬に片手を添えるルシアンにユーリは首を傾げる。
「物理的に?」
『あの方、近くに転移しようものなら直感かつ問答無用で周囲一帯を氷漬けにいたしますので』
「……経験済みか?」
『まぁ、何度か』
聞かされた内容を思うと、その光景が目に浮かぶようであった。確かに、ジェミカの攻撃性と言うのは容赦もなければ戸惑いもなかったように思う。迂闊に近付けば待つのは氷漬け……何とも納得のいく回答であるとしか言いようがなかった。




