3267/3980
もう一組の旅行者達B2《読書マン2・暫定》
「上手くやっているようだな?」
「――はい」
ジェミカの城の中庭にて。ローラは彼女と二人でお茶をすると言う拷問じみた罰ゲームをやらされていた。表向きにも名目的にも報告のお茶会なので、普通に仕事と言えるのだが……ローラにとって仇敵であるジェミカが目の前にいて手出しできないのは中々に堪える。
ある意味で彼女は女帝に試されているのだろう。
護衛は居ないし、侍女達も給仕をした後は離れた場所で控えている。絶好の機会……あまりにも甘い罠だ。




