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絶賛、後ろへ前進中!4《お出掛けマン・暫定》
「先手――必勝ォォォォォッ!」
――七本槍が六番槍“滑槍”の名を持つアデルト・カルヴァンは、追っていた相手が展開した岩の壁に視界を塞がれつつも、そんな威勢の良い声を聞いた。
主君である女帝ジェミカと相対した相手……中にはあの“初代四姫”も居たと言う。
アデルトに慢心はない。“祝福”の関係上、最も速度に秀でているのが彼である以上、先行してしまう形になってしまうのは否めないが、他の七本槍にも声をかけている。遅れて一番槍が三番と七番を引連れてくる手筈である。




