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微かな異常《深夜勤務4・暫定》
「何? “不動山脈”で獣たちが騒いでいるだと?」
その報告にグレッセ学院長グレフ・ベントナーは腕を組んで低く唸った。
“不動山脈”は大陸南方――この地の最南端。大陸の南と北の最奥には人では踏破できぬ山脈がいくつも連なっている。越えた先にはまだ見ぬ新大陸、人の住む地が広がっていると言うが……眉唾ものである。
同じく、東と西の果てには海が広がっており、その先には新たな種族や大陸があると言う。
ロマンのある話ではあるがそれが眉唾もの噂レベルでしかないのは、確認できる方法も手段もないからだ。
山も海も険しすぎる。長く、危険な動物や自然、災害が進む者へと襲い掛かるのだから。




