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召喚者は究極自由人!  作者: 暮川 燦
第一章・召喚されし男とグレッセ王国編
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それは寄生か、それとも共生か

あー、エンジ○ルビーツの岩沢ルート行ってモヤモヤしたのでテンションが下がってしまった……。


いや、嫌いじゃないんだが、俺の思うハッピーエンドとは程遠かったのも確かでさ……。


――松下五段ルートで口直しできっかな?

『バッ!? 何やってんだ吐き出せ! そんな事したらお前が――!!』

 目の前で宝玉を飲み込んで見せたカーニャに、レーレは動揺を隠せない。彼女自身も解っている事だろうが…………。

 ――精霊石を人体に入れるのは極めて危険な行為である。かの石は祝福が宿っている為に“生きている”と認識されており、エミリーの様に石を取り込む事で肉体として活動を行うことも可能。

 ならばソレが生物に取り込まれた場合はどうなるか? 確認されている事例は3つ。


 一に“寄生”、生物の中に潜んでやがて意識を乗っ取り、やがてそれまでとは全く別の生き物と化す。ただし、今回に限ってはこのケースは排除される。カーニャが飲み込んだ精霊石には何かの祝福(意思)と、レイフォミアの精神が混在している為だ。

 恐らくは精霊石の意思よりも、より強力な力を持つレイフォミアに主導権がある。それならば、彼女がカーニャの肉体を乗っ取る様な事はすまい。友人としてそれ位の信頼はレーレも持っている。


 二に“共生”、これが一番望ましい状態。お互いの存在を認め共存する。そうする事で今までの状態を維持するのだ。――いやそうではない、互いの意識があると言う事はそこに秘められた力をも共有できると言うこと。多分、カーニャはその事を知っていたからこんな暴挙に出たのだろう。

 神の力を自分に取り込もうとするとは――――いかに無茶かは言うまでもない。それに彼女がレイフォミアを受け止め切れる器足りえるかも非常に重要な問題……下手をしたら二人とも消滅するかも知れない……。


 最期の三は“融合”、これが望ましくない最悪なパターン。そこには寄生も共生も無く、生物としての機能も姿も失って唯々巨大な精霊石と成り果てる――――いや、“精霊結晶石”になる、と言えばいいのだろう。

 ファルールの持つ剣、アウクリッドの素材……それは元生物が精霊石を取り込んだ成れの果てだった訳だ。

 だが、これについては条件が良く解っていない。そもそも、この事実を知っている者も世界にはどれ程居るだろうか……。

 ――ともあれ、カーニャが辿るであろう結末は両極端。死ぬ(デッド)(オア)きるか(アライブ)


「うっ、ぇえぇえああ……ぐぐ…………」

 苦しみのあまりに悲鳴にも似た呻き声を上げるカーニャ。いくら丸く小さいとは言え、宝玉は簡単に喉を通る様なサイズでもない。ましてや体内に入れた時点で既に精霊石は彼女に肉体に反応しているのだから。

 今カーニャの感じている苦しみは息苦しさよりも、むしろ自分に干渉してくる異物から与えられる恐怖の所為かも知れなかった。

 ――怖い……。ズルリ、もしくはヌルリと何かが体に、心にさえ入り込んでいる気がして吐き気を覚える――――でも。

『カーニャ!』

 レーレの焦りが叫び声から伝わってくる。吐き出してはいけないと思い、カーニャは首を掴んで強引にそれを押し込んだからだ。

「――――うぅっ…………」

 ゴクリ……、異物を完全にその体内へと導きカーニャは気絶。完全に気力を使い果たした。これで良かったのか? などと考える暇は無い。暗闇が彼女の視界を閉ざし、意識を深い深い谷へと落として行く……。


『おいカーニャ!? 確りしろ!!』

 ゆさゆさと身体を揺らしてみてもカーニャは反応を示さない。顔色や見た目に変化は見当たらないが、意識は完全に無し。

『――クソッ、もう完全に呑み込んじまった……』

 死神の生命エネルギーを視界に映す力がなくても解る。カーニャのお腹の中でドクンドクンと胎動する何かが確かにあるのだ。目には見えずともそれが何かしらの変化の前兆である事は想像に難くない。

『おい、レイ! 聴こえてんならコイツの事を守ってやってくれよ?』

 だからガラにも無く頼み込む。友人の頼みとか、腐れ縁のよしみとかでも構わない。どうかカーニャを守ってくれ、と。

『――じゃないとアイツが悲しむからな……』

 今、彼がどうなっているかは解らない。だが決して諦めてはいないハズだ。最期の最期まで戦い続けているハズだ。

 ――だから、そうだからお前も諦めるなと、カーニャの手をそっと握るレーレ。

 こうする事しか出来ないが、カーニャの言う通り、今自分に出来る“何か”はこれしかない。

(ユーリ――――何か癪だが、コイツの無事をお前も祈っててくれ……)

 微かに嫉妬心を覚えつつも、レーレはカーニャの無事を祈りその手を握り続ける……。

 ――遠くで燃え盛る黄金色の炎は未だに衰えを見せない……。果たしてこの状況を打破するのは、あの女か、それともあの男か? いいや、それとも……。

テンションが下がった所為で執筆が捗らなかったよ……。


ああでも、よくよく思い返したらアニメもアニメで最期モヤモヤって感じだったじゃん!


あれはあれでいいもんだったけどさ!


――そんな訳で明日からは平常運転で頑張りまーす!

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