プロローグ
「え…」
夢のみすぎで一瞬頭がおかしくなったのかと思い、その辺にあった孫の手でおもいっきし背中を引っ掻いてみた。
「いでぇっ!」
結局背中に叩かれるのが好きそうなひとがおおいに羨ましがりそうな傷を
つけたのが無駄だったときずいただけだった。
確かに、俺はどちらかというとゆめみがちだし可愛い子は大好きだ。
けど、急に押し入れが大きなおとをたてたので、
ドラ○○んか?!
と思って押し入れを開けたら…予想とは違う形で俺を驚かした。
世で言う美少女が転がってきたのだ。
服装はこれまたねらっているかのように、定番のドレス…
じゃなくてなぜか真っ黒いスーツ姿だった。
「何でだよ!」
と思わず裸じゃないことに突っ込んでいた。
こういう状況で紳士な男はなにもしないもんだろ?
お、俺は紳士だもんねっ!
と、思いつつ気になってよく見てみる。
顔は明らかに日本人だ。年は…俺と同じくらいだろうか。
おっと!自己紹介が遅れたな!俺は相模瞭だ!
現在ピチピチの高校一年生だよ!
と、誰にともなく自己紹介を終えた所で、
要するに高校生位でスーツきててい一緒に小型の機械みたいなものを
抱えていた。
結局何も解らない。
恐々起こしてみようと考え少し小さめの声で
「お~い…」
…返事はなし。
どうやら寝ていると言うよりは…なんか言いにくいが
こう…別世界?にいってるって感じがするんだよな。
俗に言う幽体離脱?みたいな。
ぶるっ…
少し寒気がしてきた
身体中におかんは走る…
まさか…
「ぎぎー…」
むさ苦しい男部屋に美女と、性欲に飢えた思春期真っ盛りの野獣。
妹と、弟が部屋の隙間から中をうかがっている。
「なにしてんの~?」母さん到着。
俺硬直。母さん入室。部屋をなめ回すように見る。俺で目が止まる。
母さんが、携帯に震える手でボタンを押そうとしてる。
→今ここ
「わー!ちょっとまっ…」
言葉を言うか言わないかのうちに俺は止まってしまった。
母さんが…消えた…?
そうなのだ。突如として目の前から消え失せた。
あまりの出来事に硬直していると
「相模瞭だな?」
後ろからいきなり声をかけられた。
振り向くといつのまにやら、寝ていたはずの黒スーツの美女が
小型の機械と拳銃らしきものをこちらに向けている。
「相模瞭だな?」
もう一度聞かれた。
すると自分の意思とは関係なく返事をしていた。
「はい…」
その瞬間だった。
急に浮遊感に襲われた。
浮いたのかと思ったが違った。落ちていた。
急にいろんなことがおきすぎたため…俺の脳は
意識をシャットアウトしたらしい…
「相模瞭はそちらに送りました。」
彼女はそれだけゆうと、機械を操作し
「相模君…ごめんね…」
彼女は忽然と消えてしまった。